本当の幸せとは何か アリストテレスの幸福論「エウダイモニア」
それは単なる「楽しい気分」ではなく、
人間が本来の能力を発揮して生きる状態を意味します。

現代社会では、物質的には豊かになったにもかかわらず、
と感じる人も少なくありません。
この問題を深く考えた心理学者が
ヴィクトール・フランクル
です。
フランクルは、第二次世界大戦中に強制収容所という極限状態を経験しました。
そのような環境の中で彼は、
人間は「人生の意味」を見つけることで生きる力を持つ
という考えに至ります。
今回は、フランクルの思想を通して
人生の意味とは何かを考えてみたいと思います。
目次
1. 人生の意味とは何か(定義)

人生の意味とは、
人が生きる価値や目的を見出すことによって感じる生きる理由のことです。
心理学者フランクルは、人間の根本的な欲求は
ではなく、
意味を求めること
であると考えました。
人は、自分の人生に意味を感じるとき、困難の中でも生きる力を持つとされています。
2. フランクルという心理学者
ヴィクトール・フランクル
はオーストリアの精神科医であり、心理学者です。
彼は心理療法の一つである
ロゴセラピー(意味療法)
を提唱しました。
この理論の中心にあるのは、
人間は意味を求める存在である
という考え方です。
フランクルの思想は、彼自身の過酷な経験から生まれました。
3. 極限状態で見た人間の姿

フランクルは第二次世界大戦中、
ホロコースト
によって強制収容所に送られました。
そこでは、
という過酷な環境が続きました。
そのような状況の中で、フランクルはあることに気づきます。
それは、
同じ環境でも、生き続ける人と絶望してしまう人がいる
ということでした。
4. 人生の意味を失うと何が起きるのか

フランクルによれば、人が最も苦しくなるのは
人生の意味を失ったとき
です。
意味を見失うと、
といった感情が生まれます。
現代社会でも、
と感じる人は少なくありません。
フランクルはこの状態を
実存的空虚
と呼びました。
5. ロゴセラピーという心理学
フランクルの心理療法であるロゴセラピーは、
人生の意味を見つけること
を重視します。
フランクルは、人が意味を見つける方法として三つの道を示しました。
① 何かを創造すること
仕事や活動を通して価値を生み出すことです。
② 誰かや何かを愛すること
家族や大切な人との関係も人生の意味になります。
③ 苦しみに対する態度
避けられない苦しみの中でも、それにどう向き合うかによって意味が生まれると考えました。
6. 人生の意味はどこにあるのか

フランクルの思想で重要なのは、
人生の意味は外から与えられるものではない
という点です。
意味は、人それぞれの状況の中で見つけるものだとされています。
つまり、
そこに意味を見出すかどうかは、人によって違います。
7. 苦しみに意味を見つけるという考え方

フランクルの思想の中でも特に印象的なのは、
苦しみにも意味がある
という考え方です。
もちろん、苦しみそのものを肯定するわけではありません。
しかし避けられない苦しみの中でも、
といった態度によって、人は意味を見つけることができると考えました。
この考え方は、多くの人に希望を与えています。
8. 次回予告
これまでのシリーズでは、
などの視点から、人間の苦しみについて考えてきました。
しかし哲学の世界では、もう一つ重要な問いがあります。
それは
「幸せとは何か」
という問題です。
この問いを深く考えた古代ギリシャの哲学者が
アリストテレス
です。
彼は、人間の幸福を
エウダイモニア(語源:古代ギリシャ語の「eu(良い)」+「daimōn(精神・神霊)」に由来し、守護神に守られた「善い精霊」の状態を指す。)
という概念で説明しました。
次回は、
人間にとって本当の幸せとは何か
というテーマを考えていきます。

それは単なる「楽しい気分」ではなく、
人間が本来の能力を発揮して生きる状態を意味します。
フランクルは、第二次世界大戦中に強制収容所という極限状態を経験しました。
特にSNSが普及した現在、私たちは以前よりも簡単に他人の生活を見ることができるようになりました。
この言葉を初めて聞くと、
「とても悲観的な思想ではないか」と感じる人も多いかもしれません。